ベンチャー企業を就職先として考えるなら、まずその会社が今後伸びるかどうかを見極めましょう。
伸びているベンチャー企業は、このような好循環が起きています。

つまり、ベンチャー企業が優秀な人材を採用できるかは、会社の成長性にかかっています。成長性が感じられない会社には、優秀な人材が集まらないどころか、今いる社員も優秀な人から順に去っていきます
会社概要や採用概要には様々なデータが掲載されていますが、特にベンチャー企業の場合は「点」ではなく「線」で読み取ることが必要です。
たとえば、売り上げ。1~2年で売り上げが倍増するほど急成長を遂げるベンチャー企業は少なくありません。ですから、現在の売上高や経常利益よりも、一昨年、昨年に比べてどのくらい伸びているかという「伸び率」に注目しましょう。たとえば、売上高が6億円→7億円→7億5000万円というA社より、1億円→2億円→4億円というB社の方が、「伸び率」が高い。B社に入社すれば、A社よりもベンチャー企業ならではの経験が積めると期待されます。
ベンチャー企業の場合、開発力は高くても営業力が弱いなど、会社として未熟な部分が少なくありません。そこで、事業を提携しているアライアンスパートナーの存在が重要です。
中小企業基盤整備機構が発表した『平成18年度版 中小企業白書』によれば、他社と連携している会社は、連携していない会社よりも「収益好調」と答えた数値が5.6%も多く、逆に「収益不調」と答えた会社は7.4%と少なくなっています。

「社長が語るビジョンに共鳴できるか」
これは、ベンチャー企業で働く時の絶対条件でしょう。ただ、ビジョンに現実性があるのか、実態としてはどれだけ近づいているかを確かめる必要があります。
社歴の浅い会社は、未完成の部分が多くても問題ではありませんが、創業して10年も経つのに、社長が語るのは威勢の良いビジョンだけ、実態はそのビジョンにまったく近づいていない……というのでは話になりません。
途方もないビジョンだけを語り、具体的な方策や過去の実績を語らない会社は、避けたほうが無難でしょう。
多くのベンチャー企業の社長は、ブランドも何もないところから、自らの思いだけでさまざまな人の心を揺り動かし、事業を拡大してきました。しかしある一定以上の規模にまで成長すると、社長一人だけではそれ以上の成長は難しくなります。すなわち、社長だけではなくチーム全体の力を見なければなりません。
ですから、あるベンチャー企業に興味を持ったら、社長以外に最低2人の社員と話す機会を作ってください。
1人目は、役員などの経営幹部。できれば得意分野を持ち、社長も一目置いているという人がベストです。その人が社長と話をしている時に、相互に信頼しているパートナーとして話をしているように見えれば、常日頃から社内の風通しが良い会社なのでしょう。また、社長に負けず劣らず尊敬できそうな印象を受けたなら、その会社には人材を伸ばす環境が整っているということです。

2人目は、入社3年以下の若手社員。しかも、あなたが希望する分野で働いている人です。
若手社員は、入社後の自分を映す鏡です。素直な気持ちで「自分も、この先輩のようになりたい」と思えれば、働く場として最適です。
どちらの場合も共通して言えるのは、なるべく人事担当者でないほうがいいということです。人事は経営者ほどではないにしても、学生を口説くことが特技で、それを仕事にしています。働く人の声を聞きたければ、人事担当者以外からも話を聞いたほうが賢明です。




