ベンチャー企業といえばどんな会社を思い浮かべますか?マスコミで取り上げられることの多いフルキャストや楽天、サイバーエージェントなどでしょうか?
広辞苑で調べてみたところ、次のように定義されています。「創造力・開発力をもとに、新製品・新技術や新しい業態などの新機軸を実施するために創設される中小企業」
では、一般の方々はベンチャー企業にどんなイメージを持っているのでしょうか。
大学生と社会人、そして中高生の子どもを持つ親の各300人、計900人に、インターネットで調査した結果が下の表です。いくつかの項目に、回答が集中しているのが分かります。
| 条件 | 学生(%) | 社会人(%) | 親(%) |
(1) 経営者が若い |
29.0 | 27.0 | 19.7 |
| (2) 経営者に魅力がある | 33.3 | 27.0 | 32.7 |
| (3) 社員の平均年齢が若い | 28.7 | 28.7 | 17.7 |
| (4) 創業して間もない | 24.7 | 25.0 | 23.0 |
| (5) 資本金が少ない | 9.7 | 11.0 | 8.3 |
| (6) 従業員が少ない | 14.0 | 14.7 | 6.7 |
| (7) 独立系の企業 | 26.7 | 31.7 | 28.3 |
| (8) 市場規模が大きい市場に参入している | 5.0 | 3.3 | 5.7 |
| (9) 成長が見込める市場に参入している | 30.7 | 30.7 | 40.0 |
| (10 )ニッチな市場に参入している | 10.7 | 14.7 | 11.0 |
| (11) 売り上げが伸びている | 24.3 | 18.0 | 20.0 |
| (12) 利益が上がっている | 21.0 | 16.0 | 19.0 |
| (13) 独自の技術・ノウハウを持っている | 39.7 | 40.0 | 62.0 |
| (14) 企業の方向性が定まっている | 20.3 | 19.0 | 28.3 |
| (15) IT環境が整っている | 27.3 | 28.3 | 23.0 |
| (16) 資金収集力がある | 12.0 | 9.3 | 9.0 |
| (17) 経営判断が速い | 20.7 | 28.0 | 31.3 |
| (18) 社風が自由 | 35.0 | 36.7 | 34.3 |
| (19) 経営者の給与が高い | 2.0 | 3.7 | 3.7 |
| (20) 社員の給与が高い | 9.3 | 10. | 9.0 |
| (21) 業績給が大きい | 9.0 | 8.0 | 10.0 |
| (22) その他 | 1.7 | 1.3 | 1.0 |
たとえば、経営者のイメージに関しては(1)経営者が若い (2)経営者に魅力があるに集中しています。
(1)については、ヘラクレスやジャスダック、マザーズといった新興市場の登場や、若手のベンチャー経営者がメディアに取り上げられるようになったことが影響しているでしょう。
(2)については、ある程度ベンチャー企業の「条件」と言って良いと思います。というのも、歴史が浅く実績が乏しいため、優秀な人材を確保するためには金銭や福利厚生に代わるものとして経営者の魅力で惹きつける必要があるのです。
経営者以外に関する回答では、
(9)成長が見込める市場に参入している (11)独自の技術・ノウハウを持っている
に人気が集中していますが、逆に
(8)市場規模が大きい市場に参入している
が低くなっています。

ベンチャー企業には情報や資金、人材やノウハウなどが不足しているため、最初から大手企業と真正面からぶつかっても勝ち目がありません。よって、まだ大手企業が参入していないような市場に独自の技術やノウハウを持って参入したり、インターネット業界のように成長性が高く新しい市場で機動力やアイデアを武器に創業したりするケースが多いのです。ADSL事業から固定電話、携帯電話にまで事業を拡大したソフトバンクに、インターネット上の仮想商店街でNo.1の地位を築いた楽天。
どちらも、独自の技術、商品・サービスで新規市場を開拓してきたベンチャー企業です。
つまりベンチャー企業とは、一般的に「魅力的な起業家が、独自性の強い技術やノウハウを持って、ニッチな市場に参入したり新規市場を開拓したりしている会社」だと言えます。
これに付け加えたいのが「成長性の追及」です。
会社が一定の規模まで成長すると、無理せず現状維持の戦略を採用するほうが、短期的には安全です。しかしベンチャー企業には、一定のリスクを背負ってでも、さらなる成長を追い求める姿勢が欠かせません。

リスクという言葉は、本来「不確実性」を意味しますが、現状を超える成長を追求するということは、今できていないことにチャレンジすることであり、成長と同じ程度の不確実性を受け入れることです。
ですが、そのリスクを受け入れてチャレンジしなければ、会社は成長しません。
ですからベンチャー企業とは、
「魅力的な起業家が、独自性の強い技術やノウハウを持って、ニッチな市場に参入したり新規市場を開拓し、成長性を追及している会社」と定義づけられます。




